コーポレート・レピュテーションと企業ブランド

 企業の評判コーポレート・レピュテーションを、積極的にマネージメントしようとする企業の動きが盛んになってきました。今回は、このコーポレート・レピュテーションと、企業ブランドとの関係について考えてみたいと思います。
 専修大学の櫻井通晴教授は、その著書「コーポレート・レピュテーション」(中央経済社)の中で、コーポレート・レピュテーションを「経営者および従業員による過去の行為の結果、および現在と将来の予測情報をもとに、企業を取り巻くさまざまなステークホルダーから導かれる持続可能な競争優位」と定義しています。企業ブランドが市場における競争優位を生み出す重要な経営資源であることを考えますと、企業ブランドとコーポレート・レピュテーションとは、非常に近い関係にあることがわかります。
 コーポレート・レピュテーションの理論的な枠組みを示したフォンブラは、レピュテーションを評価する指数(RQ)として提唱した20の属性を、6つの領域に分類しています。その中の「情緒的アピール」「製品とサービス」「ビジョンとリーダーシップ」の3つの領域は、企業ブランド構築の状況を評価する指標と共通する領域です。また「職場環境」も、われわれがブランド構築に欠かせないものとして推奨しています「インナーブランディング」の主要な領域にあたります。
 残りの「社会的責任」と「財務パフォーマンス」の領域は、それぞれ「CSR」と「経営管理の財務的側面」にあたり、企業ブランドそのものと通常は区別されますが、相互の密接な影響を及ぼす領域です。その考慮する領域の広がりで捉えますと、企業ブランドはコーポレート・レピュテーションの中に包含させる部分集合だとみることができそうです。
 それでは、今後企業は企業ブランドの代わりに、コーポレート・レピュテーションだけに取組めば良いかと言えば、そうでもありません。コーポレート・レピュテーションが幅広い領域に関して、企業のすべてのステークホルダーを対象としているのに対して、企業ブランドではもっぱら企業が提供する価値や顧客や潜在顧客からの期待の向上に重点をおいて、顧客や潜在顧客に対象を絞っている点に違いがあります。すなわち、コーポレート・レピュテーション・マネージメントが網羅志向なのに対して、企業ブランド構築は重点志向ということができます。
 企業がこれらのマネージメントに取組もうとする場合には、その目的が網羅的な評判の向上の場合にはコーポレート・レピュテーションを、目的は顧客との接点に重点を置く場合には企業ブランド構築を、活動施策として選ぶことが求められます。また、企業が属する業界によっても、その選択が変わってきます。所属する業界の公共性の高い場合には、コーポレート・レピュテーションを目標とすることで、社内外の理解が得やすくなりますし、公共性よりは差別化が重要な業界では、企業ブランド作りを目標とすることが相応しいでしょう。
 さて、あなたの会社の業界には、どちらの取組みが相応しいか、一度考えてみられては如何でしょうか K

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投稿者:KAINOSHO [ 管理者編集 ]

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トラックバック時刻: 2018年07月08日 13:59

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