書籍紹介:破天荒!

 今回からスタートする「書籍紹介」のシリーズでは、インナーブランディングや社員意識変革に役立つ本をご紹介します。第1回は「破天荒! サウスウエスト航空 驚愕の経営」(日経BP)です。
 企業ポリシーとして「顧客第二主義」「従業員の満足(Employee Satisfaction)第一主義」を掲げるサウスウエスト航空は、アメリカ同時多発テロ事件以降、アメリカの他の航空会社が軒並み、大量のレイオフを行う中で、唯一レイオフを行っていない大手航空会社です。
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 「顧客第二主義」という言葉だけを見ますと、顧客軽視の会社の様に思えてしまいますが、同社は「従業員を満足させることが、従業員自らが顧客に最高の満足を提供することにつながる」という経営哲学を追求することにより、実際には他社に比べて高い顧客満足度を得ているのです。
 とかく付加価値を付けることで、顧客単価を高めることばかりを目指す会社が多い中、同社は「余計なサービスをつけるよりは、その分料金を下げてよ!」という利用者の本音に真剣に対応し、機内食などのサービスを以前からしない方針としているのも、真の顧客満足度を高めている一例です(日本の航空会社でも最近は出なくなりましたが...)。使いもしない数々の機能が付いたお陰で、なんとも使い難くなってしまった日本の携帯電話を見るたび、「新機能はもう要らないから、1週間充電なしで使える携帯を作ってよ!」と言う利用者の本音に応える会社がどうして出てこないのか不思議でなりません。
 本の中には、インナーブランディング活動や社員意識変革に役立つ、色々な秘訣が登場しています。「企業文化を明確に定義して、社員に決定権を与えよ」「企業文化を守り、推進する従業員を認め、評価し、褒賞せよ」など、成果主義に毒された昨今の人事評価制度への警告としても注目すべきです。「会社の価値観を実践している社員を英雄にせよ」は、インナーブランディングの理念そのものだと言っても良いと思います。「企業文化を守ること」は日本の会社でも成果主義の目標に是非、加えて頂きたいものです。(ただ、お客様志向の企業文化であることが前提にはなりますが)
 これらの秘訣の中でも私が一番共感しているのが、「もし...すれば、あなたはもっと楽しい人間になるだろう」です。仕事ってやっぱり楽しむものですからねえ。 K

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投稿者:KAINOSHO [ 管理者編集 ]

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