ブランドブックとは

起源

ブランドブックは、社員に企業ブランドの価値や目指す姿を理解させるために、ブランド構築活動の中で作成される社員向けの小冊子です。社内ポスターや社員向けブランド研修とならんで、インナーブランディング活動3種の神器と位置づけられています。

利用目的の変化

初期のブランドブックは、狭義の社員(正社員)に企業ブランドの目指す姿を、正しく理解させることが主な目的でした。しかし、インナーブランディング活動が社員の意識付けや啓蒙だけを目的とした活動から、日常業務でのブランド価値向上への貢献活動へと進化した今日、単なる理解のためのツールから、実践のためのツールへと位置付けが大きく変わってきています。

配布対象の拡大

企業の雇用形態の多様化に伴って、ブランドの浸透による日常業務の改革が求められる対象者の範囲も拡大しています。ブランドブックの配布対象者も、当初の狭義の社員(正社員)だけから、契約社員や派遣社員・パートタイムの方も対象となってきました。またインナーブランディングの定義から言えば、商品・サービスを提供するプロセスに関わるすべての人がインナーにあたりますから、ブランドブックの配布先も流通小売り業や輸送業、代理店など幅広いビジネス・パートナーを対象とするべきという考え方もあります。すでに、取引先や顧客もブランドブックの配布対象としている事例も出てきています。

盛り込む内容

従来、ブランドブックのコンテンツとしては、ブランドが提供する価値を定義する「ブランドステートメント」や「ブランドコンセプト」と、ブランドの視覚的表現である「ロゴ」や「マーク」に込められた意味などが中心となっていました。しかし、インナーブランディング活動の目的拡大によって、必要なコンテンツもブランドの価値を実現するための各部署や社員がどんな目標と持ち、どう行動すべきかを示す行動ガイドブックとしての要素が強く求められるようになってきました。

日本企業での事例

ブランドブックが社員啓蒙ツールとして使われてきた経緯から、その存在が社外に公表させるケースは多くありません。しかし、ブランド構築活動に取組まれている企業では、ほぼ例外なくブランドブックが制作され配布されています。有名な事例としては、日産自動車のゴーン改革での活用事例、サッカーの中田選手で有名になりましたトーハトなどがあります。また、最近では日本コカコーラが社員一人ひとりに名前を刻印して配布した事例なども有名です。

制作・活用上のポイント

ブランドブックを制作した多くの企業が、その購読率の低さと社内での活用が進まない課題を抱えています。その原因は、ブランドブックの制作と配布にあたって、小冊子自体を作ることが目的化してしまい、本来の目的であるブランドの浸透と日常業務での体現化に如何に役立てるかという視点が忘れられ勝ちなことにあります。当社ではインナーブランディングNUDAの法則に沿って、利用場面を具体的に定義した効果的なブランドブックの活用方法をご提案しています。

さらに理解を深めるには、以下の情報もあります。

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投稿者:KAINOSHO [ 管理者編集 ]

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