(第3回)ブランドは外側と内側両方で

「ブランド構築は外側と内側両方で」
 企業にとってブランドは、「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」と並ぶ第5の経営資源と言われる。しかし、この経営資源は製品の中にも、会社のロゴやマークの中にもあるわけではない。それはブランドの正体が、消費者や取引先企業の調達担当者の心の中に抱く「製品やサービスへの期待」だからだ。
 大量の広告宣伝を集中的に行うことで、製品やサービスへの顧客の「期待」を一時的に高めることは可能だ。しかし、実際に手にした製品や利用したサービスが期待通りでなければ、顧客の心の中のブランドは一瞬にして消え去る。10年以上前にCIがブームとなったとき、多くの企業がマークやロゴを変え、スローガンを作った。社名まで横文字に変えた企業も、少なくなかった。しかしそのときの経験から、企業の外見を変えるだけでは、企業ブランドは作れないことも学んだのだった。
 ブランド構築に成功した企業では、アウターとインナーの両面から取組んでいたことが明らかになった。アウターブランディングと呼ばれる顧客向けの広告宣伝活動と、顧客の期待に応えるインナーブランディング活動のふたつだ。インナーブランディング活動とは、顧客の期待を裏切らない価値を、製品やサービスで実現することで、ブランドの実態を作る活動だ。 K

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投稿者:KAINOSHO [ 管理者編集 ]

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